雷電のチチ日記

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危機管理は最悪に備えよ

「死者1万人」? 実際は1200人 米カトリーナ被害(asahi.com)

朝日は「1万人という過大な数字を独り歩きさせた地元市長の管理能力を問う声も一部で」(大意)と書いているが、これについて坂本衛氏が「死者は数千人」と伝えられていた段階で既に「そんなに多くはないだろう」みたいなことを書いていた。
日録メモ風の更新情報 坂本衛|MAMO's
の9月1日あたり。いわく

  • アメリカでは最初にドカンと大きな犠牲者予測をぶちあげることが多い。911テロの時もそうだった、相当長期間「死者6000人以上」と宣伝されていたが実際は3000人余
  • 「思いの外少なくてよかったね」という効果だけではない。「多くの被害者」という前提で対策を立てたり人を投入したりするから、作業に余裕が出る
  • 危機管理というのは最悪の危機を想定するところが出発点である
  • 日本は逆で、死者は確認して発表した分しか言わないから時とともに数がどんどん増えていく。対策が後手後手に回り、それがさらに被害を増やす

確か阪神淡路大震災の時は、第一報が「死者40数人」だったと記憶している。当時神戸近郊の町に住んでいたけれども、それでも家は屋根瓦がめちゃめちゃになり、寝ていたベッドの上に百科事典入り書棚が倒れてきて*1えらい目に遭い、これは大変なことだという意識があったため、40何人なんて数を最初に聴いたとき(停電していたのでトランジスタラジオで)「そんなことあるかいな」と思ったが本当にそんなことなかった*2


話がずれてしまったけど、そういうのを読んでいたので今回の「実際は1200人」というのも「なるほどな」と納得した。危機管理は常に最悪の事態に備えよということですな。

*1:これは無警戒だった自分が悪い

*2:最終発表で6433人