いまライブドア株を買っている人は誰なのか
ライブドア株は連日2億株以上の売り注文があって取引が成立しないままストップ安まで下げているが、ストップ安のところではなぜかいつも10万株ちょっとの買いがあって比例配分で取引が行われる。
これ、実はライブドア株の正当な価格形成を妨げていないか。
取引日 | 終値 | 出来高(千株) |
---|---|---|
1月16日 | 696 | 33,322 |
1月17日 | 596 | 805 |
1月18日 | 496 | 0 |
1月19日 | 416 | 191 |
1月20日 | 336 | 152 |
1月23日 | 256 | 148 |
1月18日は東証が途中で店じまいしたので比例配分での取引が成立せず、気配値である。
東証の値幅制限ルールは、3日連続して(1)売買が成立せず(2)しかもその間ストップ安(高)が続くと、翌営業日から制限値幅が倍に拡大されることになっている。仮に下落が始まった17,18,19日と買いがなく、ストップ安の値でも売買が成立しなかったとすれば、1月20日のストップ安値は256円、きょう23日のストップ安値は96円となっていて、そろそろ値が付きそうなところまで下がっていたはずなのである。よしんば96円でなお取引が成立しなかったとしても明日の下限は36円、明後日は1円となるので、確実に値はつくはずだ。(1円まで下がってなお売り買いが出合わないなら、それは仕方がない)
しかし、なまじ比例配分で取引が行われているために値幅拡大ルールが適用されず、きょうのストップ安値は256円に留まっている。明日は176円、明後日は126円。木曜日は76円。下がり方のテンポが非常に鈍い。いったいいつ比例配分以外で取引が成立するのか。
もちろん、いまライブドア株を買っている人はその人なりの判断でそうしているのだろうが、その行動が結果的に「株式市場の値付け機能」が正常に働くのを先へ先へと追いやってしまっている。
いったい、誰がライブドア株を買っているのだろうか。
それからちょっと心配なのは、仮に非常に安い値で取引が成立したとき、その瞬間から超低位株となったライブドア株(ワンコインで買えます!硬貨の色は何色?)を巡ってすさまじいマネーゲームが展開されないかと言うこと。そうなった場合、東証のシステムが耐えられるのだろうか。今は、ライブドア株の取引が全く行われていないから一息ついているだけだとすれば…。いや憶測はやめておこう。そんなことくらい賢明な東証の中の人は想定済みのはずだから。