雷電のチチ日記

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冒険の想像力(月着陸を信じない理由)

404 Blog Not Found:月着陸は本当にあったんだってば!
のコメント欄に…

1972年以来月に行かないのが最大の疑惑に感じる。スペースシャトルでも月にちょっと寄ればいいのに。40年以上前に月に行けて、今の進歩している科学技術で行かないから、あの時代に本当に行けたのか。

要するにアポロ計画というのは当時としては桁外れの大冒険だったんだろう。どのくらい桁外れかというと、太平洋を一人ヨットで横断する*1とか、やっぱり一人で無寄港世界一周するとかそういったたぐいの。
その「桁外れさ」から、現在でも想像力の及ばない人々が多くて「そんなことできたはずがない」と言い出すんだろうね。「相対性理論は嘘だ」と根は一緒でしょう。「懐疑に反証」とか「懐疑に懐疑」とかやってもすれ違うだけのような。
スペースシャトルでも月にちょっと寄ればいいのにというのが本気か冗談かよくわからないが)

堀江謙一氏の「太平洋ひとりぼっち」航海も、サンフランシスコ到着当初日本側では「とんでもない奴だ」「パスポートも持たずに密出国密入国したんだから当然強制送還だ」という意見が噴出したという。これも想像力の問題だろう。しかしサンフランシスコ側で「英雄」として称えられ*2名誉市民の称号まで与えられるに至り、日本側もようやっとその価値に気づいた。

ぐぐってみたら当時の国会での質疑が出てきた。昭和37年8月。

○福家委員 私の本日の質問の最も要点は、第二にこれから申し上げることにあるのでございます。先ほど申し上げましたように、堀江謙一君なる二十三才の青年が、いまだかつてない画期的な、太平洋を単独横断をしたというこの事実でございます。新聞報道などによりますと、アメリカにおきましては、これを密入国者として扱わず、非常に国民的な、あるいは市長なども公的にこれを歓迎し、心あたたまる処遇をして下さっておるようでございまして、私ども日本の国会の選良として、まことに感謝にたえない次第でございます。それに引きかえまして、もちろん法律上は当然でございましょうが、海上保安庁の大阪管区におきましては、法を無視して出国したことは責任を問わねばならない、送還を待って出入国管理令違反で調べる、こういう、新聞紙上でございますが、声明が出ております。私は、きょう法務大臣も御出席でございますが、法にも涙あり、すなわち、法の運営はその精神の置きどころにあると思うのであります。特に私どもが最も人格的に尊敬いたしております中垣法務大臣でございますので……。しかも、これは私がつたなき努力において調べました調査によりますと、日本開国以来、国家的な保護もなく、あるいはまた社会的な援助もなくして、単独で計画的にこれだけの大壮挙を敢行し、成功したという例は、歴史の上にないように思うのであります。たとえば、かつてリンドバーグが大西洋横断に成功した、あるいはまた今日ボストーク三号、四号が打ち上げられて世界の注目を集めておるのでございますが、これらはすべて国家的な、あるいは社会的な権威と保護と援助のもとに行なわれたものでありますが、この堀江謙一君のごとき、真に海国日本の青年の意気を発揚した。われわれは国民的立場からいっても、これをほめたたえてやらねばならないのではないかと思うのであります。特に相手国でありまするアメリカ当局におきましては、先ほど私が感謝の意を申し上げましたように、非常な国民的大歓迎をもって迎えているにかかわらず、その祖国であるところの日本側が、帰ってくれば直ちに罪人として取り扱うというようなことでは、青少年の意気高揚というような総理の所信の表明の本旨にももとるものではないか、私はこう考えるのでございまして、法務大臣の温情ある、率直なる、処置をどうされるかという意見を伺いたいと思います。…

追記 この話題ほんと定番だな

空の上には何がある? - 雷電のチチ日記

*1:これは月着陸の7年前の出来事である

*2:「我々の祖先がこの地を踏んだとき、誰がパスポートを持っていたんだ?」