雷電のチチ日記

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アルファブロガーの言葉は逮捕されたおっちゃんまで届かない

自分の店で使用料を払わずにビートルズの曲などを演奏してJASRACが告訴、逮捕されてしまったマスターがいた。その裁判のレポート。
ビートルズを演奏するにも覚悟がいる - 阿曽山大噴火コラム「裁判Showに行こう」
この事件についてはブログ等でJASRACの姿勢が「ひどい、いきすぎだ」さんざん批判されていたけれども、被告になった当人は争う気は全くなかったようだ。この人は20年以上も支払拒否して突っ張っていたのに、裁判所という場では「深い反省」をしてしまう。ちょっと拍子抜けだけれども、ふつうの人にとって「逮捕・拘留されて起訴、裁判に持ち込まれる」ことのダメージというのは大変に大きいのだろう。もうその時点で突っ張って争う気なんて萎えてしまうのかも知れない。恐ろしいことだと思った。残念だけど、アルファブロガー諸氏の言論はこの人には何の助けにもならなかったみたいだ。
参考: ビートルズ演奏で逮捕! 「なぜだ」という素朴な疑問 (1/2) : J-CASTニュース
ビートルズ生演奏で著作権軽視、バー経営者に有罪 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


阿曽山大噴火の裁判レポートは、ゴシップに流れることもあるけれども観察のポイントが良くて面白い。村上ファンド事件の初公判の時に廷内の模様をテレビで喋っていたが、関心がない風で被告席に座りながらいろんな発言に反応する村上被告を評していわく「村上さんって人は、聞いてないようでなんでも『聞いちゃう』んですよね」。これはジョークに聞こえるが、結構本質を突いているんじゃないかいな。裁判官の心証ってこういうとこからも作られるよね(見てれば、の話だが)。