雷電のチチ日記

二千円札を最後に見かけたのはいつだったろう./最近はTwitterでつぶやいてることが多いかも/はてなダイアリーから移ってきました since 2005

嗚呼、ネーポン

「幻のジュース」ネーポンの製造元、半世紀の歴史に幕 - 神戸
廃業の理由を読んで、実に複雑な思いがした。

かつて関西の下町で広く親しまれたオレンジ味の清涼飲料「ネーポン」などを製造しているツルヤ食料品研究所(神戸市兵庫区)が、2月末で半世紀の歴史に幕を下ろす。再利用を繰り返した古い瓶を使い、外見、味ともに昭和の時代を感じさせる同社の製品は、静かな支持を受けてきた(略)
最近、レトロな瓶が人気となって返却率が悪くなり、足りなくなってきた。新たに瓶を注文するほどの余力はなく、体もしんどくなったので、店じまいを決めた

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……。それまでも廃業を報じるニュースはいくつか読んだけれども、「瓶が足りなくなって」というのは知らなかったな。これは話を聞く記者が気づいていないとできない質問だろう。でないと「販路が細った」「身体が限界」という代わり映えのしない記事になったはずだ。
あと、以前の記事では「引き継ぎたいという人には前向きに考える」みたいな姿勢だったのが、この記事では

後を継ぎたいという申し出もあるが、その気になれないという。「商売になる見込みがないものは任せられない。残念やけど」

と、もう諦めムードである。有象無象からの問い合わせがいくつもあってうんざりしてしまったのだろうか。なんだか「瓶が返ってこなくなった」のと似た空気を感じる。