雷電のチチ日記

二千円札を最後に見かけたのはいつだったろう./最近はTwitterでつぶやいてることが多いかも/はてなダイアリーから移ってきました since 2005

真面目に取り組む隠し芸

隠し芸大会の準備が負担になっているという事情もあったようだ。ASEANのスリン事務局長は記者団に「日本や米国などがまじめに受け止め過ぎて負担に感じているようだ」と語った。

asahi.com(朝日新聞社):恒例の「隠し芸」中止 ASEAN地域フォーラム前夜祭 - 国際

ASEAN地域フォーラムで恒例の「首脳による隠し芸大会」が中止になって、その背景にはやたら綿密に準備する国々の存在があるという話。東南アジア流に適当にすませられなくて、日本の外務官僚は隠し芸まできちんと詰めてくる、ということでしょうか。以下想像…
前年は麻生太郎大臣が「チョンマゲのヅラをつけてビリーズブートキャンプ」をやって喝采を取った(なんかそういうニュース当時読んだような)。それに先立つ昨年春、外務省内に「ASEAN隠し芸プロジェクトチーム2007」が立ち上げられ、「アジアのリーダーにふさわしい隠し芸への取り組み」のために幾夜もブレストを重ねて三案ほどを大臣に持っていく。で「やだよおれこんなのするの、去年の方がよかったよ」と突き返されて、またもやミーティングを重ねて修正案、「お、それ面白そうだな」とOKが出る。しかし「ついでにヅラもかぶってやるよ」と余計な一言をいただいたために、大臣の頭のサイズを行きつけの帽子屋から聞き出す者、激しい動きでも決してずれない特注のヅラをオーダーする者、「大臣に恥をかかせてはいけない」と大喝采するサクラを各国に依頼する者、余計な仕事がどんどん増える。かくして連日深夜残業、当地の大使館では念入りな打ち合わせとリハーサルが何度も行われ、いざ本番。計算通りにウケ、大臣からは「面白かったぜ。ご苦労」


これも外交の一環だろうから「税金の無駄遣い」とは思わない。が、「まじめに受け止め過ぎて」担当者が忙殺されているのだとしたら、そんなもの無くてよい、のかも知れない。はてなで書いておられる現役官僚の皆さんに聞いてみたいところ。