雷電のチチ日記

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踊る指揮者

NHK教育の50周年記念で、クラシックの過去の名演を振り返る番組を見る(ゆうべのこれ)。2時間近いプログラムのトリを飾るのはカルロス・クライバー1986年の演奏。他のほとんどがダイジェストだったのに、彼の指揮(ベートーヴェンの交響曲第7番・バイエルン国立管弦楽団)は全曲完奏である。これを放送するために作られた番組だったのだろうかとも思う。
クライバーはさすがで、音楽もさることながら、彼自身も指揮台の上でずっと歌いながら踊っている。番組進行役の池辺晋一郎によれば、クライバーは本番前の練習が非常に厳しいのだという。で、いざステージに出てくるとオーケストラの団員をニコニコ眺めながら踊っている。「練習はクライバー、本番はアカルイバーって言うんだけど」と相変わらずくだらないダジャレを飛ばしてた*1
まあ彼のことであるから「指揮者が踊っていてもちゃんと演奏できる実力を持った一流オーケストラ」しか指揮しないのだろうし、だからこそできる芸当なのかも知れない。いや、すばらしい。これをパッケージ商品にしたらかなり売れそうなものだが、いまだ発売に至らないというのはさまざまな事情があるのだろう。

*1:そしてもう一人の進行役である村治佳織にスルーされていた