雷電のチチ日記

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解釈の相違

将棋の名人戦は今期から毎日新聞と朝日新聞の共催になったこともあって、両新聞に観戦記がほぼ同時進行で掲載されている。もちろん記者は別人である。
きょう30日は両紙とも羽生名人が勝ち2勝1敗とリードした第3局の最終回。この最終局面における羽生名人の様子の描写がそれぞれあるのだが、記者は同じ動作について全く違う解釈をしている。
まずは毎日新聞

△6七角と打つとき、羽生の指は小刻みに震えていた。△5八桂成はさらに大きく震えた。羽生は勝利を確信すると、自身でも制御できないほど指が震える。筆者はこれを見るたびに、第一人者の羽生も生身の人間なのだな、と思う。

対して朝日新聞

仕方のない▲9六歩に△6七角と打たれ、逆に先手玉が詰んでいる。その△6七角を打つとき、羽生が人差し指を立てて、ぴっぴと振りながら読みを確認するしぐさを見せた。詰みを読みきる時の名人のクセである。

どちらの解釈が正しいのか、というのは、きっと羽生本人に確かめても分からないと思う。棋譜の細かいことは全然知らないけど、こういうのは興味深い。