日本人の受賞は何年後

今年のノーベル文学賞は中国の莫言氏に決まった。「有力候補」と言われていた村上春樹氏は受賞を逃した。
「有力候補」との報道・下馬評はどういう根拠に基づくものかよく知らないが、2006年に氏がカフカ賞を受賞して以来毎年「今年は？」という期待をされている。なんだか、永遠に「有力候補」であり続ける方が盛り上がりそうだし本人にもいいかも知れない。受賞してしまうとなんか「上がりー」となっちゃいそうで。大江健三郎、そんな感じでしょう。
ところで、この賞の受賞には地域性も加味されると言われているそうだ。となると今年の莫言がアジアということで、しばらくはないのか。莫言は大江健三郎以来18年ぶり。2000年に受賞した高行健(フランス国籍、中国から亡命)をアジアにカウントすると12年ぶり。じゃあ次は…？
参考までに、1945年以来の受賞者(辞退者含む)の国・地域を表にしてみた。しかしこれを見ると「地域性を加味」とか大嘘と分かる。ヨーロッパばっかりじゃん(笑)。
まそれはともかく、いちおうインターバルがあるようなないような…気がするが、アジア出身の受賞者は事例が少なすぎてあまり参考にならないな。
しかしノーベル賞を受賞した山中さんだけど、この人に対するマスコミの報道はオリンピックの金メダリストに対するものとまんま同じだなと思った。日本人はオリンピックとノーベル賞が大好き(ただし日本人が受賞した場合に限る)。

		地元	欧州	北米	中南米	アジア	アフリカ	オセアニア
1945	チリ				○
1946	スイス		○
1947	フランス		○
1948	イギリス		○
1949	アメリカ			○
1950	イギリス		○
1951	スウェーデン	○
1952	フランス		○
1953	イギリス		○
1954	アメリカ			○
1955	アイスランド		○
1956	スペイン		○
1957	フランス		○
1958	ソ連		○
1959	イタリア		○
1960	フランス		○
1961	ユーゴスラビア		○
1962	アメリカ			○
1963	ギリシャ		○
1964	フランス		○
1965	ソ連		○
1966	イスラエル		○
1966	スウェーデン	○
1967	グアテマラ				○
1968	日本					○
1969	アイルランド		○
1970	ソ連		○
1971	チリ				○
1972	ドイツ		○
1973	オーストラリア							○
1974	スウェーデン	○
1975	イタリア		○
1976	アメリカ			○
1977	スペイン		○
1978	アメリカ			○
1979	ギリシャ		○
1980	ポーランド		○
1981	イギリス		○
1982	コロンビア				○
1983	イギリス		○
1984	チェコスロバキア		○
1985	フランス		○
1986	ナイジェリア						○
1987	アメリカ(ソ連)		(○)	○
1988	エジプト						○
1989	スペイン		○
1990	メキシコ				○
1991	南アフリカ						○
1992	セントルシア				○
1993	アメリカ			○
1994	日本					○
1995	アイルランド		○
1996	ポーランド		○
1997	イタリア		○
1998	ポルトガル		○
1999	ドイツ		○
2000	フランス(中国)		○			(○)
2001	イギリス		○
2002	ハンガリー		○
2003	南アフリカ						○
2004	オーストリア		○
2005	イギリス		○
2006	トルコ		○
2007	イギリス		○
2008	フランス		○
2009	ドイツ		○
2010	ペルー				○
2011	スウェーデン	○
2012	中国					○

(トルコとイスラエルはどちらも微妙ですが、両方欧州に分類しています)