雷電のチチ日記

二千円札を最後に見かけたのはいつだったろう./最近はTwitterでつぶやいてることが多いかも/はてなダイアリーから移ってきました since 2005

電力自由化だが、うちでは電気代は安くならないようだ

電力自由化ということで、いろんな企業が電気の販売に参入している。私の住む関西では大阪ガスケイ・オプティコム(eo)などがさかんに宣伝している。eoとは関西電力の子会社で、親会社から契約を奪おうってのかと驚くけど、ガス会社などの他グループにさらわれるよりはましだという判断なのでしょうな。
というわけでいろんな会社が「うちのが安いよ」「ここが安いよ」という電気料金試算サイトを立ち上げている。関西電力はちょうど高浜原子力発電所を再稼働させたところで、原発で作った電気なんかイラネーヨと思ってる我が家としてはさっさと替えたいところなのだが、今の試算だとどうも現状の料金より上がってしまうようで困った状態である。

現在の住み処は賃貸マンションで、ここはお湯(大部分が風呂用途)を沸かすのにガスではなく電気温水器(マイコン式なんとかというやつ)を使っている。結果我が家の光熱費は、ガスはキッチンのガスコンロのみで大部分が電気である*1
そしてその電気は、「時間帯別電灯」契約というやつ。簡単にいうと昼間の単価が高くて夜間が安いというもの。温水器は夜間の安い時間帯に動かし、湯を作って貯めておく。要は需要の少ない深夜の電力を使わせようという、実に「ベースロード電源としての原発」をたくさん抱える電力会社向けの仕組みである。原発嫌いな我が家としてははなはだ不本意であるが、ここに住んでる以上は仕方がない。
(もっとも現在関電はほとんど原発を動かしておらず、せっかく作ったこの仕組みも電力会社の思惑通りに機能していない)
関電の家庭向け「昼間と夜間の単価が違う」契約は他に
はぴeタイム
季時別電灯PS
などのプランがあるが、うちの機器と使用量では現在の「時間帯別電灯」が一番安上がりになるようだ。なおこれらのプラン、電気温水器を使っていたら毎月何百円か割引になるのだが、この割引は4月以降の新規契約ではなくなってしまうらしい。



で、そんな経緯で時間帯別の料金になっているため、大ガスの電気などのフラットな料金体系を導入するのは構造上損であるというオチである。「いやどうしても関電との契約を切りたい」なら、相当割高な料金を甘受しないといけない。これはどうにも仕方がないので、ガスで湯を沸かす家に転居するまでは今の関電との契約を続ける方が得やって話。ちゃんちゃん。比較に値するのは、時間帯別の料金体系を提供する会社だが、そういうところあるんだろうか? そんなプランを設計するのは原発を抱える電力会社しかない気がするが、一度探してみよう。これからも新旧の電気会社が今までにないプランを出してきたり、値下げ(ひょっとして値上げも)があるかも知れない。そのときにまた考えることとしたい。原発依存度の高かった関西電力は「原発が止まっている」ことを名目にして現在の電気料金もかなり値上げしているのだが、それでも残念な結果である。


(追記)うちは温水器と他の電気が一つのメーター(合わせて同一契約)になっているのでどうしようもないのだが、家によっては温水器と他の電灯電気のメーターが別になっているところもある。そういう形態であれば電灯部分の契約を他の会社に替えるのはあり得る選択肢だと思う。実際そうやって替える方にTwitterで教えていただきました(感謝)(追記終わり)


そもそも原発イラネなんて言ってるヤツが家で電気温水器を使ってること自体が欺瞞だと言われたらその通りですと謝るしかない。そこはまあ仮の住み処だからと割り切って住み始めた今のマンションだけど、だいぶ手狭にもなってきたのでそろそろどうするか考えないといけないな。

それにしても、原発でお湯を沸かして電気を作り、その電気を使ってまたお湯を沸かすなんてほんと無駄なことしてるなとは思う。(現状、原発はほとんど動いていないが)エネルギー収支的にどうなのかな?
まあこれは原発に限ったことではなく、電気温水器全般に言えることだけれども。

私の場合はメリットがありませんでしたが、替えた方が幸せになる方もいるはずですのでとりあえず大阪ガスのリンクを置いときます。料金シミュレーションもできますよ。

home.osakagas.co.jp



なおこの種の試算は前提の置き方次第で結果のブレが大きくなる。特に「複数の会社のプランをまとめてシミュレーション!」を売りにしている比較サイトは、同じ条件を指定してもサイトによって全く違う結果が出てくることもある。ゆえにここではリンクを張らない。賢明な皆様におかれてはその種のサイトで参考にするのは「どんな会社があるのだろう」程度に留め、試算結果まで鵜呑みにしないことをおすすめする。
そして今後、「営業の人から得になるって熱心に勧められたんで替えてみたけどかえって高くなったじゃないのよ!」というトラブルが相当起きるのではと心配する。

追記

おカネの問題じゃないよ、何で作られた電気かが重要だという意識の高い人向けの「パワーシフト」という再生可能エネルギー電力会社紹介サイトもあります。「フェアトレード」のようなものですね。ご参考までに。
パワーシフト宣言をして自然エネルギーを選択しよう!

*1:昨年の光熱費支出実績の内訳は電気が85%、ガスが15%

今年のおくやみ2015

マイはてブの「おくやみ」タグより。抜けご容赦

上半期をまとめたときに

今後「言論の自由」やら「民主主義」やらにおくやみを申し上げることになりませんように

などと書いてたんだけど冗談じゃ済まなくなりそうな昨今ですね

ふるさと納税の謎収支

今から手続きして年明けの確定申告に間に合うかどうかは知らないけれども、ふるさと納税というやつ。

たとえばA市に住むXさんがB市に50,000円を寄付(ふるさと納税)した場合を考えてみますと、おカネの収支はこのようになる*1

主体 寄付額 所得税 住民税 トータル お礼
Xさん -50,000 +9,000 +39,000 -2,000 +????
-- -9,000 -- -9,000 --
A市 -- -- -39,000 -39,000 --
B市 +50,000 -- -- +50,000 -????

これで、Xさんは2,000円の負担でB市から「お礼の品」をもらえるわけです。B市にしてみたら50,000円の収入の一部を還元するだけですからまあ安いもんです。A市の税収は減ります。国の税収も減ります。

ところで、ここで一計を案じた自治体があった。市外の人ばかり「お礼」がもらえるのはおかしいじゃないか。地元の市民にも還元できないか。
ということで、「地元に寄付」した場合の収支。A市の住民がA市に寄付した場合を考えてみる。そんな行為を「ふるさと納税」と言えるのかは考えない。それはそうと自治体は寄付で増えた分税収が減るから「お礼」なんかあげられないじゃないか?ところがどうもそうではない。収支は以下の通りである:

主体 寄付額 所得税 住民税 トータル
Xさん -50,000 +9,000 +39,000 -2,000
-- -9,000 -- -9,000
A市 +50,000 -- -39,000 +11,000

「地元にふるさと納税」すると地元の自治体の収入が増えるのである。(これだと、地元市民にも「お礼の品」を渡すことができる!)その原資は国税である所得税だ(それと、寄付した人の2,000円)。なるほど、これがふるさと納税のからくりなのか。

実際にこれを実行しているらしい自治体:
http://www.asahi.com/articles/ASH5F6DL2H5FUTIL04P.htmlwww.asahi.com

しかし、これでいいのかね?
取り組みにコメントしている大学教授は

ふるさと納税の意味は納税者が納税先や使用目的を選べることだ。三浦市の取り組みは住民にも選択肢を広げたということで一定の意義がある」

と言っているが、「納税先を選んでいる」ことになるのかな、これで?

追記

実は「税金が減ってしまう自治体に国から補填される地方交付税」というのがありまして、上のモデルにはそれが反映されていません。その辺も加味した修正版がこちらです:
gyogyo6.hatenablog.com

*1:税金の計算はざっくり。手数料なども発生していそうだが考えない。また、Xさんが「ふるさと納税ワンストップ特例制度」の適用を受けると税額還付の調整は全額住民税で行われる由

ボーナス一括払いの誘惑

人生を快適にするために、私が買ってよかったな~と思うものまとめ!高額家電からちょっとした暮らしの便利グッズまでを紹介。 - クレジットカードの読みもの

クレジットカードのボーナス払いは信販会社から小売店までの支払いもボーナス払い後になると言う特徴がありできるだけ使わないのが世のため。それを進めるのはすべて知ってる悪人か無知かどちらかでしかない類い。

2015/11/19 17:58
b.hatena.ne.jp
高森氏のコメントの通り、クレジットのボーナス払いは加盟店への入金も最高半年繰り延べられてしまいます。そしてカード利用者はボーナス払いに手数料(金利)を払う必要がない。つまりこれは見方を変えると、カード利用者が本来払うべき金利を加盟店が負担していることになります。

そんな店の事情なんか知るか。利用者は便利じゃないか。なるほど。
じゃあカード利用者はその分トクしてるのかというと…、後からカード会社が誘惑してきます。


(まあ、毎月誘惑はあるんですけど、ボーナス払いの支払い月前は特に!)

「もらったボーナスは思う存分使いたい! でもボーナス払いがあったのを忘れてた! 支払っちゃったらなくなっちゃう…。そんなときは…ボーナス払いをあとからリボ払い(or分割払い)に切り替えられますよ!」*1
まさに悪魔の誘惑。計画的な利用も何もあったもんじゃないですが、かくしてカード会社もリボ手数料という名の金利をゲットできる。「リボで支払いを小さく分けるからラクラクね!」いやそれ大いに誤解してますから…。

このサイクルで足下の消費が伸びる効果はあるっちゃありますが、個人の家計事情など知らねーよってわけで。

(もちろん「ボーナス払いをリボ払いに切替」ちうのは、「期待していたのに今年はボーナスが出なかった!」という収入の見込み違いが原因となる場合もある)

なお

一般的な15日締めのクレジットカードの場合は、11/16~12/15の期間はボーナス払いにできませんので今やろうとしても断られます。つか、この期間は一括払いの払い日が翌年1/10で、これは冬のボーナス払いが落ちる日と一緒のため実質同じことですので。

*1:こんなチラシが本当に送られてきた。チラシで「リボにしよう!」と言ってるのは20代独身ぽい女性

はてブ自浄運動

この頃はてブで流行るものといえば、いわゆる互助会エントリとそれへの批判である。
要は内容の薄い雑記めいた記事がホッテントリに上がってきてどうしようもないから何とかしろ話。こういうのはシステムで何とかすべきことなんだけれども全然改善されないからユーザー有志から声が上がっているという状態であろう。

はてブでは以前にもこういった運動(?)が何度か起きている。
まとめサイトをブクマするのは止しましょう。
パクリサイトをブクマするのはモラルに反します。
パクリ同然のバイラルメディアをブクマする行為は恥ずべきことです。
ホッテントリのクオリティを落とすような行為はやめませんか。
などなど。

過去におけるこういった啓発行為は、それなりの成果があったんじゃないかと思う。
さて今回はどうなるだろうか。さすがに「今月のPV報告です!」などがホッテントリ入りするのは目にあまる。しかも、ブログを始めた人にありがちな、青い何周目かの「ぼくのかんがえたブログ論」をニヤニヤしながら読める楽しみがあるかと思いきやそんなのは滅多になく、がっかりである。

ところで私はホッテントリにはもう期待していないので、もっぱら「お気に入り」をチェックするのが日課である。お気に入りチェックにはiOSアプリの「HBFav」を使っている。

作者名 Naoya Ito とはあの伊藤直也氏のことだ。naoya氏の置き土産である。
これを使ってるとあたかもはてブをツイッタのタイムラインのように読むことができる。非常に便利なのでオススメだが、お気に入りだけを見ていると「自分の興味対象しか見ない」状態になり、視野が狭くなってしまう。で、時にはお気に入り以外を覗く(HBFavではホッテントリもチェックできます)こともある。まあその時にホッテントリが惨憺たる状態だとがっかりするので、健全な状態を維持してもらいたくはてな様ならびにはてなユーザー諸氏にお願いしたいところです。よろしく。