雷電のチチ日記

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販売戦略としての

服部良一~生誕100周年記念トリビュート・アルバム~

服部良一~生誕100周年記念トリビュート・アルバム~

このアルバムの感想をネットで探してみると、この中に収録されている1組のグループのファンによるものが多く見つかる。そのグループとは「買物ブギ」をうたっている関ジャニ∞の皆さんだが、へたれラップっぽいその出来はともかくこの曲*1を収録したことでだいぶセールスを稼いだのではなかろうか。NHKの大河ドラマで主人公の若い頃にジャニタレくんを起用するようなものか。こういうのも必要ですよね。この曲は歌詞に一箇所現在の放送コードに引っ掛かる言葉が使われていて、そこは残念ながら改変されている。改変したことで曲のリズムを損ねているが、放送などで使えなくなるよりはそっちのほうがいいのだろう。
収録曲の中で感心したのはさだまさし「一杯のコーヒーから」。さだまさしなんて全然好きじゃないのだけど、ボサノバのこれにはまいった。あと福山雅治はギターソロなんか弾かなくてよろし、君は写真だけ撮ってなさい。など、一部「?」なところもあるが、元曲にパワーがあるためにどんな欠点も覆い隠すのはとても幸せなことである。
服部良一じゃなく息子の克久、孫の隆之がつくった新曲も1曲ずつ含まれている。そのひとつ、「昭和モダン」と題された曲は作詞が松本隆で歌が山崎まさよし。曲が描くのは服部良一の時代だが、同じ時代を同じような言葉を使っても松本隆の詞は60年前のものとはまったく手触りが違う。なんというか、見事な捏造ぶり。これが「三丁目の夕日」の方法なのかと思った。


服部良一といえば「山寺の和尚さん」がヒットした後に「尼寺に和尚さんが」というセルフパロディを作ったという話が好きだ。

残念な「別れのブルース」

「別れのブルース」(元歌淡谷のり子)をうたってるのは徳永英明…。うーん、悪くはないのだけどこの曲は中森明菜UAの歌で聴いてみたかったなあ。

*1:昔KinkiKidsもうたってたんだってね