雷電のチチ日記

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「絵を教えるとはこうやるのか」から2年経ち

2年前、6歳の子供が絵を習いだしたことは以前この日記に書いた。
「絵を教える」とはこうやるのか - 雷電のチチ日記
この「30個のマル」をはじめて描いたとき、子供の絵の腕前は壊滅的だった。人間を描くと首から直接足が生えているような有様だ。斜めに線をピッと引くので「これ何?」と聞くと「ん? ねこ!」わかりません!
それから2年。子供は8歳になった。教室でいろんな絵を描いている。
ここの教室の先生は、相手が小学校低学年の子供だからだろう、テクニックなどはほとんど教えない。「何を描こうか」「どこを描こうか」というアドバイスをして、あとは子供の描きたいままに描かせてくれる。大人の目から見てヘンな構図、ヘンな角度でも直さない。「子どもの見たままに描くのが大事。こういう絵は今しか描けないから」と言われると、なるほどと思う。画材の方は、クレヨン、水彩、油絵のまねごとなどいろいろ体験しているみたい。
親の自分は油絵なんか描いたことない、という以前に自身の絵ごころがまるでなく一度も上手と言われたことがない*1ので何もアドバイスしたことはない。せいぜいいろんな景色やモノを見にあちこり連れて行ってやるくらいだ。
そうこうしているうちに、ナントカ展覧会で賞などをもらってくるようになった(別に自分の子だけが賞もらってるのではなく、同じ先生に習っている子もいろいろ賞をもらってるようです。要は先生の教え方がすばらしい。念のため)。絵心のない自分には、形とか相変わらずめちゃめちゃのように見えるしそんなに進歩しているとは思えない。いったい何が良いのだろうかとアタマの中に「?」マークが飛び交っている。
そんな状態でこの前、表彰式についていった。そこで選者の先生による選評を聞いた。
「ここに飾ってある入賞の絵が8枚ありますけれども、審査しているときにこれらの絵よりも「上手」なものはたくさんありました。でもね、僕はそれを選ばずにこっちのを選んだ。なぜだと思いますか。なんかね、こっちにぐわっと迫ってくるものがあるでしょう。皆さんもわかりませんか?」
うーん、わかんない(笑)。一枚幼稚園の子の絵で、「おおこれはすごい」といえるのはあったけど。審査の先生は、子供の「これはすごいオーラ」を感じるセンサーが自分たちよりも優秀なのだろうと思う。大人の絵と子供の絵では評価の観点もずいぶん違うのだろうし。
しかし、確かにあるらしい「なんかすごいオーラ」を伸び伸び出させてくれている(らしい)絵の先生には本当に感謝したい今日この頃です。なお、このたび表彰してもらったお祝いに何か買ったげようかと聞いたら、「教室に持っていく水彩画セットがほしい!」だそうな。ふだんは親の言うことを全然聞かないくせに、こういう時だけはなかなか殊勝なことを言うのである。

*1:夏休みの宿題は妹に描いてもらったほどだ