雷電のチチ日記

二千円札を最後に見かけたのはいつだったろう./最近はTwitterでつぶやいてることが多いかも/はてなダイアリーから移ってきました since 2005

電気屋はなぜ潰れないのか

「さおだけ屋」の本が100万部出荷だそうで。
さおだけ屋は潰れないかも知れないけど、街の電気屋さんはたくさん潰れてしまいました。でも生き残っている店は元気にやってます。うちの実家に出入りのお店もそう。
やはり普通に商売しているだけではダメというか、この店のおっちゃんはほとんどコンシェルジュと言っても良いお仕事ぶりです。
ものを買う際に、オーディオのような趣味性の高い電気製品は別として、冷蔵庫やエアコンといった一般家電ははっきり言って「比較検討するのが大変」なわけですよ。普段から関心が高いわけでもないのに、基本性能、特殊機能、耐久性、使い勝手、デザイン、価格等々数多くの比較要素を、買うときになってあれやこれやと考えていられない。「で、どうするの?」となって電気屋さん登場。「機能はお休みタイマーがある程度のシンプルなもので、鉄筋6畳がちゃんと冷えるエアコンでいいのをお願い」「わっかりました、みつくろっときます」。予算なんか伝えない。そんなのはおっちゃん先刻承知なのだ。
で工事当日。その時まで自分たちは何が設置されるのか知らない(笑)。もちろんこれは今までの実績があって、おっちゃんを信頼しているから。「客が知らないのにかこつけて過剰な在庫を押しつけようとする」ようなことはしない。そんなことしたら(ばれたら)当然信用失墜だ。電気屋はH社のチェーンストアに加盟しているが、おっちゃんは今回M社のエアコンをチョイス。さくさく取り付けて、「じゃまた請求書送らせてもらいますんで」でさようなら。支払は数カ月先。さすがに量販店と同価格が出ないときもあるが、その差はコンシェルジュ代といったところだ。
アフターサービスも言うに及ばず、故障時は電話一本迅速参上。


丁寧な対応をしてくれると、他の人にも薦めたくなるのが人情というもので、「あの店だったら大丈夫」と知り合いの何人かに紹介した。かくしておっちゃんは新顧客を獲得する*1。もちろん、他の店に逃げていく人もいるだろうけど。
そんなこんなで、この店はつぶれずに生き残っています。息子さん(20代)が後を継ぐことも決まっているとか。この前「修行中」とかいっておっちゃんについてきていた。

*1:まあ、私の紹介など大したことないだろうけど