日本人の名前調査といえばこれだ。
名前ベスト100|名前ランキング2012|明治安田生命
まあこんなものですよ。これがトレンドであるからして仕方がない。もちろんこれがすべてではなくて、たとえばトップ100の人数を全部足しても占有率は2割ちょっとにしかならない。残りの8割、つまり大多数の人はこれ以外の少数名をつけられているわけです。これ大事。
せっかくなので、生まれ年別名前ベスト10(男性)|名前ランキング2012|明治安田生命、生まれ年別名前ベスト10(女性)|名前ランキング2012|明治安田生命から簡単に歴史と傾向を抜き出しておこう。
男編
- 1912(大正元) 今の99歳。大正元年だから「正一」が一位。翌年は「正二」、翌々年は「正三」が一位。
- 1920(大正9) 「清」が一位。この頃は一文字の名前が主流。
- 1927(昭和2) 年号ブーム再び、「昭二」が一位。翌年は「昭三」。なお「昭一」がないのは、昭和元年が一週間しかなかったためだろう。
- 1933(昭和8) トップ10すべてが一文字名前に。
- 1943(昭和18) 戦争のさなか、上位は「勝」「勇」「進」「勲」「武」「功」
- 1946(昭和21) 今の65歳。戦争が終わり、上位が「稔」「和夫」「清」「弘」「博」と様変わり。
- 1957(昭和32) 「誠」が一位に。以後1978年まで一部例外を除きトップに君臨。
- 1960(昭和35) 浩宮さま(現皇太子)誕生の影響か、この年と翌年は「浩」がトップ。「浩一」も2位に。
- 1961(昭和36) 二文字名前「和彦」ランクイン。
- 1969(昭和44) 今の42歳。一文字名前と二文字名前が5対5と拮抗。しばらくこの体制。
- 1979(昭和54) 今の32歳。誠にかわり「大輔」が一位に。以後1986年までキープ。
- 1985(昭和60) 「誠」がトップ10から姿を消す。
- 1987(昭和62) 今の24歳。「達也」が一位。この前後に「達也」「和也」系の名前が多いのはあだち充のせいか?違うか?
- 1988(昭和63) 「翔太」が一位となり、しばらく一世を風靡する。
- 1989(平成元) 今の22歳。以降「翔」「輝」「大」「太」「樹」「颯」「海」系の字が流行し、なにがなんだかわからなくなり現在に至る。
女編
- 1912(大正元) 今の99歳。一位は「千代」。この年「子」で終わる名前はトップ10のうち4つ。ひらがな、カタカナ名前が6つだが以後減少。大正の「正子」は4位、翌年一位。
- 1921(大正10) トップ10がすべて「○子」となる。
- 1927(昭和2) もとから多い名前だったが年号から取った「和子」が一位。以後30年近くトップあるいはトップ3をキープ。
- 1940(昭和15) 今の71歳。皇紀二千六百年だったからか「紀子」がトップ。
- 1942(昭和17) やはり戦争の影響か「勝子」が昭和20年までトップ10入り。
- 1958(昭和33) トップ10に、○子ではない名前復活。「明美」
- 1965(昭和40) 今の46歳。○子以外の名前として「明美」が一位に。「○子」系と「○美」系でほぼ二分される。ちなみに両方が入った「由美子」も常に上位である。
- 1968(昭和43) その「由美子」にかわり「直美」が一位。
- 1973(昭和48) 今の38歳。「子」「美」系以外の名前「香織」「恵」が登場。「美穂」「美香」といったバリエーションも。
- 1983(昭和58) 今の28歳。「愛」が一位に。以後昭和が終わるまで一位をキープ。
- 1985(昭和60) ひさびさのひらがな名前「あゆみ」登場。
- 1986(昭和61) 「裕子」がトップ10から落ち、「○子」がなくなる。「○美」も退潮。
- 1991(平成3) 今の20歳。「美咲」が一位に。以後「萌」「彩」「舞」「さくら」「明日香」「陽菜」等こちらも何が何だかわからなくなり現在に至る。